第1夜
まずは自分の装備の確認から。
盾もありませんし、最低限の装備しかしていません。
ホントなら聖職者たるもの、刃のついた武器は使ってはいけないはずなのですが、
ナイフだけは別なんでしょうか。最初はナイフで戦います。
まずは街を出てみたいのですが、これがとっても広いんです。
聖職者を目指すものは大聖堂のあるこの国の首都、プロンテラが出発点になります。
首都ですから当然街の規模も大きくて人も多いわけで、なかなか街の出口が
見つかりません。
要所要所には案内をしてくれる役人さんがいるはずなのですが、
余りの人の多さにその人たちすら探せない有様。
田舎の出のわたしにとっては、ほんとに目が回りそう。
それでもなんとか街の出口にたどり着いて街から出ます。
ちょっとどきどきしながら、街の外へ踏み出します。
これがわたしの冒険の第一歩...。
なのですが、街の城門のまわりは街の中同様人だらけ。
人待ちや、パーティーへのお誘いなどなど、皆さん待ち合わせを
なさってらっしゃるようで、勢い込んで多分、ちょっとだけがっくり。
それでも気を取り直してモンスターを探すのですが、なにしろまだまったく
街の外のことをしりません。どんなモンスターがどれぐらい強くて、どの
モンスターならば倒せるのか、全然想像もつきません。
でもいました。あれならきっとなんとかなります。
どの世界でも一番弱いモンスターはアレに決まってます。
ゼリーみたいにぷよぷよしてそうなあれ。
まずはあいつからやっつけちゃいましょう。
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と、こうやってだんだんと経験を積んで、強くなっていきます。
(予想通りゼリーみたいなちょっとかわいいあのモンスターは楽勝でした ^^)
別の世界では強くなってい段階の踏み方がはじめから決まっている世界も
あるということですが、この世界では自分の伸ばしたい能力を好きなように
伸ばしていくことが出来ます。
だから、それこそ十人十色、個性豊かな冒険者があふれる世界になっているんです。
もっとも、まだわたしには、その辺の違いが良く見えてこないんですけれども。
いま、わたしがモンスターと戦っているような場所には、本当に強い方々は
いらっしゃいませんしね。
そしてわたしはというと、平均的に全部の能力を上げていくことにしました。
どうしていいか良くわからなかったというのもありますし、そのほうがいろんな
事柄に対応しやすいんじゃないかと思ったからです。
最初に歪んだ形でスタートした能力を少しずつ、平均的にならしていきます..。
だんだんと強くなってくると、今度はもっと広い世界がみたくなります。
今まで避けていたモンスターとも戦ってみたくなります。
わたしも少しは強くなってきているんだから、そろそろもう少し思い切ったことも
やってみましょう。