第3夜

いよいよ転職
戦いに明け暮れるうち、いよいよアコライトへの転職が迫ってきました。

この世界では個人の強さを表すレベルが2種類存在します。
それぞれの個の能力を現すBaseレベルと、職業人としてのスキルのレベルを
あらわすJobレベルがそれです。

アコライトになるためには、ノービスでJobレベルが10になって、
ノービスで覚えられるスキルすべてを取得する必要があります。
これはどの職業につく場合にも同じで、ノービスのスキルをすべて習得した後、
それぞれの聖地と呼べる場所に行くことで、職業につくことが出来るのです。

わたしの場合、その場所は首都のプロンテラにある大聖堂の一室。
そこで神父様の宣託を受けることで初めてアコライトになることが出来ます。

いよいよJobレベル10、ノービスのスキル9個目を取得したあと、そそくさと
大聖堂に向かいます。この時ばかりはプロンテラの人の多さが本当に邪魔に
感じるほど気持ちがせいています。

どきどきしながら宣託を聞き、遂にわたしも聖職者の仲間入りです。
その場に控えていた(?)先輩方がエンジェラスの魔法で、わたしの転職を
祝福してくれました。なにかとてもうれしくて暖かい気持ちになれました。

ここで一旦Jobレベルはリセットされて、これからアコライトとしての
修行の旅が始まります。

今まで冒険している中で何度も、まったく知らないアコライトさん、
プリーストさんからヒーリングやその他の支援魔法で助けてもらってきました。
今度はわたしがそうやって他の人の手助けを出来る立場になっていけるんです。
またちょっとわくわくしてきました。

だってあこがれだったんですもの、こちらが危なくなったときにさっとヒーリングの
魔法をかけて、去っていく先輩方の姿が。

これ、昔の辻斬りにひっかけて「辻ヒール」って通称があるんですけど、
わたしもこれから危ない人を見かけたら辻ヒールして上げられるような、
そんな風になってみたいんです。

さあ、また明日からがんばらなくっちゃ。
肝心のヒールだってこれから覚えなくちゃいけないんだし、
中途半端なヒールではあんまりお役に立つこともないんですから。
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