第13夜

壁、といってもレベルアップしにくくなったこととか、クラスチェンジが大変
だったこととかそういうのを指しているんじゃありません。
仲間内の言葉で、「壁」という役割があるんです。

どんなことをやるかというと、仲間の誰かのレベルアップを助けるために、
モンスターをひきつけて経験値稼ぎの助けをする、と言えばいいんでしょうかね。
とりあえず自分を攻撃のターゲットにしてやってきたモンスターでも、積極的に
攻撃はせずに、レベルアップさせたい仲間に倒させます。

レベルアップしたいほうはうまく攻撃を行えば、モンスターの攻撃のターゲットを
「壁」からそらすことなく、モンスターを倒すことも可能です。
これがうまくいけば、ダメージはすべて「壁」役が引き受けて、レベルアップしたい
側は経験値だけ得ることも出来るんですね。

なので、通常経験値を稼ぐ狩場よりも数ランク何度の高いはずの場所で経験値を
稼ぐことが出来て、一人で狩りをするよりもず〜っと良い効率を上げることが
出来ます。

で、今回わたしがこの役目をおおせつかりました。(^^)

まさか自分でもいつもの自分の狩場で壁が出来るなんて思ってもいなかったん
ですけど、はじめてみるとこれが何とかなるもので、オークゾンビ2体ぐらいで
あれば、平気で背負って壁に徹することが出来ちゃいました。
そこそこ素早さを上げてあったおかげで、結構モンスターの攻撃をかわせちゃうん
ですよね。自分でもびっくり。

加えて、これまたそこそこ生命力を上げておいたおかげで、ヒットポイントが
かなり大きくなっていますから、多少攻撃を食らっても別に大した問題には
ならないわけです。

さらにもう一つ、わたしがそこそこレベルの上がったプリーストだったので、
レベル上げたい側の人がモンスターの攻撃を受けてヒットポイントが削れても、
すぐに回復できるんですね。で、1人分ぐらいなら回復に専念しても精神力は
全然余裕。

もしかしたら結構、理想に近い「壁」だったのかもしれません。

それでもレベル上げしてる側はノーリスクってわけにはいかなくて、モンスターの
集中砲火を浴びるとさすがに戦闘不能になってしまったりもします。
が、戦闘不能になった場合のペナルティよりも、経験値を稼ぐ効率のメリットの
ほうがず〜っと大きいわけで、オークダンジョンで狩りつづけるほうがトータルで
みるとかなりお得なのでした。

ついでに「壁」はプリーストですから、戦闘不能になってもすぐに復活させて
もらえて、本当に「無問題」なわけですね。(^^)

結局、その人が剣士から騎士にクラスチェンジするまでつきあいましたが、
無事にクラスチェンジできたときには、自分のことのようにうれしかった。
そして、こちらも支援に徹するということの難しさとか、いろいろいい経験を
させてもらいました。

立派な騎士さんになって、今度は守ってくださいね。(^^)
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