ちょっと意外だったEOS 5D MarkIII

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今までデジタル一眼レフの世界では、世代交代のあるたびに多くのタイミングでCanonの方が画素数競争を仕掛けてました。20Dでの800万画素、7Dでの1800万画素、フルサイズだと5D MarkIIの2100万画素もそうですかね。

それが今度の世代では画素競争を仕掛けたのはニコンのほう。
D800で3600万画素というある意味驚愕のセンサーを搭載してきました。
そしてこれが条件が整えば、画素数の数字通りのすばらしい絵を出すようです。ローパスありのほうでも恐ろしいほどの解像力発揮してますね。

その分レンズを選びますし、手ぶれにもすごくシビアですが、撮りきったときにはそれに見合う出力を出してくれるすごいカメラになってるようです。

それに対してCanonがぶつけてきた35mmフルサイズデジタル一眼の5D MarkIIIは、先代に比べて約10%画素数が増えただけ(2300万画素)の見た目非常に大人しいスペック。

その代わりカメラ自体のメカ部分の能力をどーんと引き上げた形になっているようです。ファインダーとか連写速度、シャッターの動作のキレ、AFの能力等々。先代とは別物の仕上がりっぽいですね。


  そして5D MarkIIIは映像エンジンとセンサーの進化を高感度での画質の向上に当ててきてるようです。雑誌のラフな評価ではISO6400での撮影が普通に実用可能なレベルなんだとか。

明るいレンズを開放で使えば、AFがピント拾えないような真っ暗な中でも「手持ち」撮影が可能だそうです。データ的にはギリギリの数字でしたが。

画質の中の解像力ではなく「質」のほうに切り込んだカメラなのかもしれませんね。

あとは連写速度とAFの能力が上がったことで、オールマイティーに何にでも使えるカメラになったのも大きいんじゃないかと思います。

当初定価35万円が予定されてるカメラですから、誰もが気楽に手を出せる商品ではなく、それが風景専用的なスペックだったら二の足を踏む人は沢山いると思うのですよね。今度は先代とは違う層のユーザを開拓できるカメラかも? とちょっと思います。

まあ、今は全然手も届かない存在ですけど、いつか使ってみたいですねこれは。わたし個人としては、本当に空が暗いところに出かけて、ISO6400まで引き上げて星を狙ってみたいです。

明るいレンズとの組み合わせでは、一体何秒で天の川写せるのか、すごーく気になっているところです。

昔々のフィルムのころは、天の赤道付近の星でも15秒程度の露出時間であれば星を点として写せることになっていましたが、いまのデジタル一眼はもっと解像力が高いためにすごくシビアで、15秒露出すると星が流れていることがはっきりと分かります。

そいやあ、こないだ冬の大三角を撮ったときに気づきましたが、今のカメラって本当に高感度で、ライブビューで2等星ぐらいまで普通に見えちゃうんですね。ファインダー覗きながらの星のフレーミングってのは至難の業なんですが、明るい星がある場所だったら、ライブビューだと一発でいけます。これまたちょっと目から鱗でした。

やっぱりデジタルものってのは、まだまだ進む余地があるようで、なかなか進化の歩み止まりません。デジタル一眼もまだまだ楽しませてくれそうです。