何気なくスマホでニュースを見ていて気になったもの。
ネット版のDIMEから。
https://dime.jp/genre/762836/
WiMAXのサービスで通信速度が上がらないときのチェックポイントを書いているようなんですが、いろいろと微妙。
こういった技術的なものに詳しくない人が見に行く可能性の高いメディアだからこそ、曖昧だったり誤解を招くような表現をすべきじゃないと思うんだけど...。
いろいろと拙い気がします。
一つはWiMAXのオプション、ハイスピードプラスエリアモードの利用を推奨するような記載が見られること。
一応、注意事項もあるにはあるんですが。
まあ、この辺り大本のUQ WiMAX自体の扱いも良くないとは思うんですがね。通信のスペックを大きく見せるために、論理的な最大通信速度はハイスピードプラスエリアモードを使ったLTE回線とのCA前提になっています。
この使い方だと、通信データ量7GB超えたらその月いっぱい通信速度制限かかっちゃうじゃないですか。
もう一つは、サービスとしてのWiMAXと、WiMAXを使うルータの切り分けが行えていないこと。
言葉遣いがごっちゃになっていますが、多分上の記事を書いたライターさんがこの二つをきちんと切り分けて理解できていないんだと思います。
『WiMAXを置く場所が良くない』
とか表現としてはあり得ません。
恐らくそのあたりが理解できていないから、WiMAXのWAN側で使う電波とWiMAXルータがWi-Fiで使う電波の区別もごっちゃになっているのでしょう。
『WiMAXは、Wi-Fi規格に対応した周波数帯域の電波を使って無線接続しています。』
という表現が混乱を助長してしまってますね。
当然WiMAXのサービス自体は2.4GHzとか5GHzの電波は使いません。WiMAX対応の無線LANルータはWi-Fi側でこれらの電波使いますけどね。
こういう混乱を招く文章がそのまま通ってWebサイトに掲載されちゃうってのは、編集部の弱さの証明でもありますねぇ。
編集部にもこの辺りの技術的な内容を分っている方がいないのでしょう。
デジタルガジェットをかなり専門的に扱ってるギズモードも結構ポカをやらかして、それがそのまま抜けて公開されちゃいますね。
そのあたりのチェック体制はITmediaとかImpress Watchより数ランク落ちる感じ。
https://www.gizmodo.jp/2019/10/surface-duo-neo-first-impression.html
Surface Neoに『Intelの第11世代のLakefieldプロセッサーが採用』なんて記載されていますが、こんなSoC存在しません。
Lakefieldはこれからリリースされるのが第1世代。
ついでにCoreプロセッサも第10世代がこれから出るだけで、インテルに11世代目のCPUってどこにも存在しないんですよねぇ。
まあ、多分間違えの元になったものは分らなくはないですけど。Lakefieldに統合されるGPUはインテルの統合GPUとしては11代目。Gen11表記されるMAです。こっちを誤読したんでしょうね。
あとLakefieldってだけでコア構成とか決まってるんですけどね。
『コア数未定』とかいう記載自体、言ってみればフェイクみたいなもんです。
第10世代のCoreプロセッサコア1つ、ATOMコア4つになることが決まってます。統合GPUもGen11のIris Plusじゃなかったかな。
あとLakefieldはCPU+GPUに加え、I/Oコアも3Dスタックされますし、場合によってはメインメモリもスタッキングされて1パッケージ化できますので、『Yプロセッサ』とかの枠自体意味がなくなります。
このギズモードの記事の観点自体は面白かったので、もったいない感じですね。結構重要なところで詰めが甘い感じ。
Lakefieldの正体が分らないなら、名前出すだけで留めておけば良かったのに。
まあ、こちらも編集部のチェックを抜けちゃってるので、編集部の力不足、ってなるんでしょうねぇ。
自分自身こういうちょんぼやらないよう、出来るだけのことはやらなくちゃ...。
まあ、やりきったつもりでもミスは出るもんなんですが。
だからこその編集部の存在なんですが。
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