年末にやったNスペとHISの番組への反応を見て

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やっぱNHKって必要なんじゃないかなぁ、って思った。

スポンサー(NHKの場合、受信契約を結んだ視聴者)の意向を無視して(笑)取材、番組を作れる放送局って絶対必要だよな、と。

世界各地で頻発する大規模火災の懸念をまとめた特番でしたが、その中で関連する事項としてHISの子会社が反対を押し切って建設を進めているパーム油火発に触れていたんですよね。

ネガティブな捉え方で。

それに対してHISの子会社が反論まで至らないレベルのリリースを出していたんですが、このニュース、民放では全然扱いませんよね。

熱帯雨林を破壊しながら生産させるパーム油を使った発電に本気で持続可能性があると思ってるんでしょうか、この会社。

さらにそうやって無理矢理作られたパーム椰子畑は、インドネシアの熱帯の泥炭地帯を無理矢理乾燥化させているから、「土が燃える」大規模火災の原因になっています。(泥「炭」だから乾燥させるとものすごくよく燃える)

その会社の反論っぽいリリースの論拠は一言でまとめれば、

「パーム油発電の環境負荷の程度は試算の方法により異なる。うちの会社の試算ならば環境負荷は既存の火発より小さい」

なんですが、こういう問題をベストケースとかベターケースで試算しちゃダメなんじゃないかしら。その試算自体がかなり無責任に思えます。

あと、NHKの番組がその試算でワーストケースの試算に基づく結論を出したとしても結果は「試算により異なる」のだから、反論しようがないのでは?

リリースが強い主張に出来ていないのもここが原因だと思います。

なのですごく一企業の身勝手に読めてしまうプレスリリースになってしまっていて、あれも逆効果なんじゃないかなぁ。

でまあ、このネタ、民放が取り上げられないのは、親会社のHISが大広告主だからですよね。

このパーム油発電所自体、日本が温暖化対策で遅れている国だと言われて国益を損ねかねない計画の一つだと思うんですけど。

バイオマス発電への切り替えも重要なネタではありますけど、選んだものが悪すぎる。バイオマス発電事業に国からの補助金があるんじゃないかと思いますが、それ狙いなんじゃないの?とか勘ぐりたくなる事業に見えます、わたしには。

バイオマス発電やりたいなら、日本国内で安定して生産し続けられるものを元にしないと、環境負荷も継続性もあったもんじゃないでしょう。

サステイナビリティってそういうことじゃないんでしょうかねぇ。