結局、得したのはどっちだったのかねぇ...。

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10nmの製造プロセスでしくじって新製品投入が遅れに遅れ、特に自作デスクトップマシン向けのCPU市場でAMDに逆転を許した感のあるインテル。

マイクロアーキテクチャ自体はIce Lake、Rocket LakeのCoveシリーズでZen3あたりに概ね追いついた感じですが、ハイエンドデスクトップ向けのCPUでは8コア16スレッド対応製品までしか準備できずに完全に後塵を拝してる感はありますねぇ。

AMDのほうは製造工場を自前で持つのをずっと前に諦めTSMCに外注することにした結果、今になってTSMCの製造キャパの限界からせっかくの優れた製品を十分な数作れずにいます。

製品の微細化でも一旦先行しましたがインテルが追いついてきそう。

結局得をしたのはどっちだったんでしょうねぇ。
というか、どっちがより大きな損をしたのか、が正しいかもしれませんが。

一時期、トータルのCPUシェアでもインテルが数字を落としていましたが、インテルの10nmプロセスでの生産が軌道に乗ったことで結局また押し戻しています。元の水準までではないでしょうが。

電力効率やマルチスレッド性能で優れるRyzenシリーズですが、結局ものが市場に出てこなく来て買えない。まだしばらくはTSMCの7nmプロセスが空くことはないでしょうしねぇ...。

結局どうしようもなくて妥協して第11世代のCoreプロセッサに流れるユーザーがそれなりに出るのかも。

まあ、今、最新のビデオカードもほとんど枯渇しているので、ゲーミングPC作りたくても作れない、って状況がシェア面ではAMDに有利に働くのかもしれませんが。

でも、どっちも肝心の製品が売れないんだから、実際には痛み分けになるんでしょうかねぇ。


以前から言われていることですが、TSMCの7nmとインテルの10nmは1つのトランジスタのサイズがだいたい一緒。他のファブもだいたい同じで、インテルだけ1段階サイズが小さいです。

なのでTSMCは7nmだからインテルの10nmより先行している、は、当てはまらなくなっています。